大豆製品と私たちのウェル・ビーイング

エピソード6

大豆・遺伝子組み換え(GMO)

味噌に豆腐に醤油に納豆。先祖代々引き継がれている日本の大豆食品。近年多く利用されているアメリカ産。世界トップの大豆生産国アメリカの大豆は90%以上が遺伝子組み換えと言われています。果たして、大豆は安全なのか。そして気になるイソフラボンの乳がんとの関連性。豆乳、プロティンパウダー、プロティンバー、エナジーバー、ベジバーガー、大豆ヨーグルト、大豆スナック、肉や、乳製品に成り代わり、「健康食品」として増え続ける大豆製品は僕らにとってプラス?マイナス?

お持ち帰りノート

 

1. 日本の伝統食、味噌、納豆は毎日食べる。

2. 加工大豆製品は極力避ける。

3. 「非遺伝子組み替え」、「有機」食品を常に選ぶこと。

 

日本人の大豆消費はダントツ世界一

 

(リンク先資料は英語)

日本では伝統的に食されて来た大豆製品。全国で、味噌、納豆、豆腐、醤油、枝豆、などが多く消費されることから、国全体の消費量は他のアジア諸国と比較してもダントツ世界一で一人年間平均8.2キロを消費する。(左図)しかしながらその生産量は低く、約22万7千トンに止まっており、他を中国やアメリカに依存している。生産上位国は以下の通り。その大豆生産量と消費量を比較すると興味深い。

アメリカ: 

生産量: 73,000,000 (73 million) トン/年間 (世界大豆供給総量の約40%)

消費量:40g / 一人年間

日本:

生産量: 227,000 トン/年間

消費量:8.19kg / 一人年間

中国: 

生産量: 12,725,000 トン / 年間

消費量: 3.96kg/ 一人年間

(2007年、UN Food and Agriculture データ)

消費量で比較すると、アメリカ人一人が一年かけて消費する大豆の量は、日本人が1日に消費する量より少ないことになる。なのに現実は、日本は常に世界でも有数の健康国、長寿国としてその食事が注目され、多くの新進独立系医師たちやダイエット本などに紹介されているにも関わらず、アメリカでは大豆摂取がことさら微量であるにもかかわらず、大豆が度々乳がんや、甲状腺機能亢進の原因として取りざたされてきている。このあたりの原因を探ってみる。

 

大豆と乳がん? 安定しない研究結果

– アメリカ:豆腐、ソイミルク、ソイバーガー、ソイソーセージ、ソイヨーグルト、ソイビーンオイル、ソイプロティーン 

– 日本: 豆腐、味噌、納豆、枝豆、豆乳、きな粉、大豆油など

アメリカでは、1950年代に大豆はその80%が家畜用の餌として生産され、60年代に入って初めて、人間の食物として移行するためにその安全性の確認の必要性から大豆に対する研究が、American Soybean Associationによって行われるようになった。

70年代に入り、60年代から始まったヒッピームーヴメントや、健康ブームに乗って、動物性タンパクや乳製品代用品として、豆乳、大豆バーガー、大豆ソーセージ、大豆ヨーグルト、大豆プロテイン・サプリメントなど次々と大豆製品が生まれてくる。

実際80年代に入り、大豆が動物実験において膵臓腫瘍を引き起こし、膵臓癌の原因になるという研究結果が報告されている。

1991年の研究報告では、大豆が抗がん作用を持っているという報告がいくつかあるが、1996年の報告では大豆が乳がんを引き起こす可能性がある、という研究結果が Cancer Epidemiolory Biomarkers and Prevention という医療誌に報告されている。

大豆に含まれる植物性エストロゲンは、女性ホルモンであるエストロゲンと似たように振る舞うことから、エストロゲンの増大がガンを引き起こすという単純な考えもあることから大豆=乳がんの懸念が広まった。

だが、エピソードでも話されているように、人間の持つアストロゲン受容体には「ベータ(良)」と「アルファ(悪)」があり、アストロゲンがアルファ受容体と結合すると体に悪さをする、ベータ受容体と結合する場合は良い働きをする。大豆に含まれる植物エストロゲンは、主にベータ受容体と結合するので、悪影響はないのではないか。と、考える研究者や医師も多くいた。

2000年に入っても、乳がんとの関連性が指摘される研究が報告されたが、2006年のAmerican Heart Association Journal には、大豆が心臓血管系の疾患リスクを軽減させるという記事が掲載されている。

最も最新の大豆研究がこの行ったり来たりの安定しない大豆とガンの関係に終止符を打ったとされている。その研究は Breast Cancer Family Registry がCancer誌に発表したもので、大要はそれまでの研究とは打って変わって「大豆は乳がんに対して影響がないばかりか、改善や予防にも貢献する」という内容であった。

 

日本とアメリカの大豆製品

 
アメリカ:豆腐、ソイミルク、ソイバーガー、ソイソーセージ、ソイヨーグルト、ソイビーンオイル、ソイプロティーン 
日本: 豆腐、味噌、納豆、枝豆、豆乳、きな粉、大豆油など

最近では、アメリカで売られているような大豆タンパク商品も少なからず見かけるようになったが、日本では伝統的に、「発酵」された大豆製品を主に消費してきた。この、発酵という魔法のような過程が、大豆に含まれる毒素を軽減し、ビタミンK、K2、 B12を豊富にし、非常にプロバイオティックな(詳細はOishi! Holistic! Radio エピソード3ー味噌・マイクロバイオームを聞いてほしい)、スーパー・フードにするのである。

エピソードの話の中で、日本人の更年期障害の症状の中に「のぼせ・ほてり」が欧米に比べ、極端に少ないとあったが、それはこの大豆の消費のおかげであることはまちがいない。

一方、アメリカでは上記に示された主な大豆商品を見てもわかるように、大豆の加工品がほとんどである。多くは、大豆タンパクのみ抽出して使用した代物であり、これが日本とアメリカ、欧米諸国との大きな違いである。

 

悪い大豆はあるのか?はい。GMO大豆。

アメリカで生産される90%以上の大豆は遺伝子組み替え。そして、日本はアメリカ大豆のトップバイヤー。年間で6300万ブシェル(約160万トン)を輸入している。日本国内の大豆生産は22.7万トンだからその約8倍を輸入していることになる。

GMOは、ヨーロッパを中心とする60カ国で禁止、もしくは制限されている。日本でも地域によってGMOを制限している、もしくは禁止しているところがある。

ぼくは、ひところよく人とGMOの議論をしたことがあるけれど、その中で多くの人が一般的に野菜や果物の味や、特性を変えるために行われて来た「掛け合わせ」と混同しているのである。掛け合わせは自然の中でも風や、蜂などによっても行われることであり、同種の、もしくは近種の間で行われる。種なしぶどう、種無しスイカというようなものも、「掛け合わせ」と似たような技術で、受精、もしくは粉授を操作するものであり、こちらも同種の間でしか行われないので全くと言っていいほど人体にとって害はない。

では、GMOとは何か?

GMOと従来の掛け合わせなどとの大きな違いは、GMO が異種の生物の遺伝子を掛け合わせ形質転移させる人工的な技術ということである。

GMOの例:
  1. 冷水魚の遺伝子をトマトに加えて、トマトが寒い環境の中でも凍らないようにする。
  2. 害虫にとって毒となる合成されたバクテリア遺伝子をコーンに与えてネキリムシなどの虫がコーンを食べてしまう前に殺してしまう特性を持たせる。
  3. 羊にクモの遺伝子を打って強いファイバーを作る。
以上のようなことは自然界では絶対に起こらない。

そして、GMOの植物にはグリフォセートが含まれる除草剤(主にラウンド・アップ)が使用される。グリフォセートは言わずと知れた発がん物質である。カリフォルニア州では、”Possible Carcinogen’ (発ガン性の可能性)から “Carcinogen” (発ガン性物質)指定された。

しかし、自然界も強靭だから雑草もどんどんグリフォセートに耐性を持ってくる、と、その除草剤が効かなくなってモンスター雑草になる。なので、薬品会社はこのモンスター雑草に対抗するため、さらに強力な薬品を使うようになる、といったいたちごっこで、農家によっては自分たちで昔使用していたグリフォーセートなんかよりもっともっと毒性の高い2,4ーD、ディカンバといったベトナム戦争で使用していた例の「枯葉剤」(エージェント・オレンジ)の原料を含んだ農薬を蒔いたりしている。それがあちこちで農民の健康を害したりしている。そういう毒性の高い化学物質が食べ物を通して僕らの体に侵入する。

また、GMOは十分に研究されていない。これまでのネズミなどで行われた動物実験は、長期的な人間への使用を果たして信頼できるものかという疑問が専門家から挙げられている。ネズミ、ラットといった動物は人間に比べ非常に短い寿命を持っているので、長期的な結論は出せないのではないか。アメリカ、フード・アンド・ドラッグ・アドミニストレーション(FDA)は、GMOの安全性について自身で研究は行わず、バイオテック企業独自の研究を推奨している。これらの企業研究は常にGMOを贔屓目に見るばかりか、一般に公開されることなく秘密裏に行われる。このような企業とFDAその他組織の政治的な絡み状況の詳細は、“Altered Genes Twisted truth” by Steven Druckerという本があるので、英語が読めるなら是非とも読んで実態を把握してほしい。この著者は、GMOに関する不正行為に対してFDAを相手取り訴訟を起こした弁護士である。 

また、多くの新進系医師たちはGMOに関して少なくとも以下の症状や病気に対する関連性をあげている。

  • アレルギー 
  • エンドクリン系障害
  • 早期老化
  • 消化器系障害
  • 過度な疲労
  • ブレイン・フォグ
  • 肥満
  • 生殖器系障害

GMOに関しては、その研究自体が世界各地で様々な結果がでている。特にアメリカでは利害のない研究はほとんど行われておらず、僕自身のリサーチでも長期的な信頼性の高い研究結果がなく、その結果も諸外国以上にまちまちでまだまだGMOの是非は終止符が打たれていない感がある。にもかかわらず、GMO原料を使用した商品を売る大会社や、モンサント社は政治家や研究機関に大枚をはたき、その研究結果を操作したり、GMO商品の原料表示義務を破棄させようと裏で必死の努力をしている。GMOの安全性について明白な結果がでるまで、GMO商品は極力避けるべきだと考える。

 
オーガニック(有機)食品の大切さ

「僕らはぼくらの食べるものそのもの」(We are what we eat) に加えて、ぼくらはぼくらが食べているものが食べているものにも大きな影響を受ける。例えば、僕らの食べる牛肉がGMOの餌を与えられていれば、その遺伝子が僕らの体内に侵入する。そして、そのGMO 遺伝子が、僕ら自身はおろか、遺伝子として僕らの子孫にどのような影響を与えるのか現時点では知らない。野菜も同様で、農薬ーラウンドアップがかかった野菜を食べていればグリフォセートや、運が悪ければ2、4ーDなどが体内に取り込まれ、健康は蝕まれるのである。

GMOは避けるべきだろう。それは、オーガニックを選ぶことだ。オーガニックを選ぶことは、僕らの健康に貢献することはおろか、あなたの買い物ひとつひとつが、オーガニック農家を支援することになり、農家を強力な農薬から逃れることをサポートし、大自然を保護し、祖先から引き継いだ生物の種子を守ることにもつながっているのだ。

 

結論:

大豆には多くの健康的メリットがあるが、全てはバランスなので過剰に摂取すればバランスを崩す。とくに、大豆が持つ植物アストロゲンは乳がんなど生殖系のガンに関連性があるという研究結果が多くあるので、発酵製品以外の大豆、特に大豆タンパク摂取過多には気をつける。

多くのアジア人が伝統的に食してきた納豆、味噌などの発酵された大豆には、ビタミンK2やB6などのビタミン、アミノ酸や良質な脂肪酸が含まれるばかりか、高度にプロバイオティックなので体に良い。が、醗酵されていたとしてもnon-GMOで、有機大豆のものを選ぶことをお勧めします。

 

おもしろデーター:

 

ゆかさんの出身地である長野は、味噌の消費量が日本最高であり、納豆の消費量も10位。調べて見るとガンの死亡率が日本最低でもある。で、納豆を食さない人の多い関西、大阪、京都、兵庫などは、納豆・味噌消費がともに40位以下で、ガンの死亡率はもかなりの上位を占める。何か、関連性がありそう。

エピソードで話された本:(英語)

To understand how GMO research in the US is twisted and manipulated by Big corporations:

“Altered Genes, Twisted Truth.”

BY STEVEN M. DRUKER

This book provides a graphic account of how this elaborate fraud was crafted and how it not only deceived the general public but Bill Clinton, Bill Gates, Barack Obama and a host of other astute and influential individuals as well. The book also exposes how the U.S. Food and Drug Administration (FDA) was induced to become a key accomplice–and how it has broken the law and repeatedly lied in order to usher genetically engineered foods onto the market without the safety testing that’s required by federal statute. As a result, for fifteen years America’s families have been regularly ingesting a group of novel products that the FDA’s own scientific staff had previously determined to be unduly hazardous to human health.

 

To understand how much toxins are in our environment and how to avoid them:
“The Toxin Solution” – How Hidden Poisons in the Air, Water, Food, and Products We Use Are Destroying Our Health–AND WHAT WE CAN DO TO FIX IT

By Joseph Pizzarno

Dr. Joe Pizzorno is convinced that lifelong good health rests on two key determinants: your exposure to toxins and your ability to process them in your body. While lifestyle, diet, and genetics all play a major role in well-being, many symptoms of declining health and chronic disease are rooted in toxic overload—our exposure to a barrage of chemicals, heavy metals, radiation, electromagnetic frequencies, and pollution that are the byproducts of modern life.

 

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